展示レポート- Vol.3 – 祈りの一筆書き –
これやんにもたくさんの作品を出品している、しりあがり寿先生の展示「十五羅漢s」にお邪魔しました。会場は東京・京橋にあるart space kimura ASK?は、しりあがり先生がはじめてアート展を行った場所で、全国を巡回した「回・転・展」もここからはじまったそうです。
会場に入ると、少し暗めの照明のなかに15の作品が浮き上がっていました。墨だけを用いてシンプルに描かれているのは祈る人でした。
「今の世の中を見ていると、しょうもないなって感じることもあって。それを全部消去していったら、残るのは“祈り”なんじゃないかなと。で、祈りと言ったらお坊さん、お坊さんといえば羅漢。でも、五百体も描けないからとりあえず五を付けたいと思って、十五羅漢になりました」
筆や刷毛を用いて描かれた作品は、力強い一筆書きから薄墨での繊細なタッチまで、豊かな線の表現力に引きこまれます。一通り見終わるとファイルの図録が置かれていて、展示されていないたくさんの作品も見ることができました。「ここに飾っているのはオールスターなんですよ」と、しりあがり先生。選りすぐりで展示されていた15の作品は、本当に迫力満点でした。
しりあがり寿先生のこれやん取り扱い作品はコチラより
「十五羅漢s」
会場:art space kimura ASK?
会期:2024年10月28日(月)~11月16日(土)
文:これやん編集部(取材日:2024年11月16日)