編集部だよりVol.7【展示レポート】住吉明子先生 – 庭から着想した地続きの連続性 –
動物と植物のつながりや連続性を表現する住吉先生。この展示では金箔や銀箔を用いた代表的な作品からキャンバスを用いた作品、立体作品が展示されていました。
複数の画面を用いて左右の連続性を表現するのも住吉先生の特徴ですが、今回は細かく分割して構成された作品もあり、左右だけでなく上下の方向のつながりを巧みに表現していました。動物や植物を白と緑をベースに描くことで、植物と動物を一体化させ、穏やかで優しい印象を与えてくれます。
この個展のテーマになったのは“庭と地面”。その理由について住吉先生に伺いました。
「家の庭で夏の野菜を収穫してからしばらく放置していたら、いろんな雑草が生えてた庭を見ながら、興味深いと思ったんですよね。普段の私の作品はモチーフが浮いている感じもありますが、今回は新作で描いたのは地続きというか、地面から続いているようなレイアウトを意識しています」
「普段は作品を見る方向に合わせてつながりを出していますが、今回はどこからもつなげられるように描きました」という住吉先生。より複雑に絡み合った連続性を表現することで、たくましい雑草のような生命力を感じます。可愛らしさと緻密な描き込み、そしてミニマルな色遣いが生み出す確固たる世界感。そんな住吉先生の作品の魅力をしっかりと感じられる展示でした。
「Glow」
会期:2024年12月21日(土)〜2025年1月13日(月)
会場:Empathy Gallery
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