編集部だより Vol.17【展示レポート】奥村巴菜先生 – 擬態する虫たち –
今回の展示のテーマは”擬態”ということで、いろんなものに擬態化する虫たちが並んでいました。
「このテーマでまず作りたかったのはゲホウグモという小さなクモで、枝の先にいると本当に木の実にしか見えなくて。普段から何かにつかまっているので、形状的に今回は物入れに付けてみました(上写真左)。クルミマルハバチ(下写真)は、綿のような見た目のハバチの幼虫なのですが、葉っぱに綿のように付いていてるのであまり虫だと気が付かないんですよね」
奥村先生の代名詞ともいえるツノゼミの型取った作品たち。アタマがナッツや鉄器になっていたりと空想上の造形ですが、質感にリアリティがあります。特にナッツの造形の精巧さに目を惹かれました。
「木の実のカタチが面白くて、最近は収集もしています。ツノゼミと種が合うなと思っています。これはパクリナッツという種類の種をモチーフにしていて、粘土で木の実を型取って、柔らかいうちに割っていますね」
もうひとつ頭に綺麗な球体を載せたツノゼミも印象的でした。
「早朝に虫取りに行くと朝露がついた葉っぱがすごく綺麗で、その感じを作品にしたいと思って作りました。水滴に乗っていて頭にも付いているという。初めて使うの釉薬で仕上げたのですが良い感じになりました」
ポップコーンを作品化したのは、奥村先生のお子さんの発言がアイディアになったと言います。
「娘がポップコーンが弾けるたびに”どんなカタチ”って聞いてきて。毎回弾けるカ形状が違うんですよね。そういう見方もあるのかと思ったのがきっかけですね。ポップコーンバグっていわれる虫と掛け合わせてみました」
どの作品もポップなフォルムでありながら、細部まで緻密に作られていて、上品さを感じる奥村先生の作品。どれも家に飾りたくなるような作品ばかりでした。
「奥村巴菜 陶展 – 擬態 -」
会期:東京:2025年12月2日(火)~12月6日(土)
会場:Gallery & Cafe Jalona
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文・写真:これやん編集部(2025年10月5日)