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魚谷彩

作品概要

制作年
2017年
使用素材
紙、アクリル
サイズ
420mm(幅)×390mm(高さ)×26mm(奥行き)
特筆事項
額込みの作品です
販売価格¥120,600(税込み)

倉本美津留のこれやんコメント

細密な切り絵を表現した卒業制作作品「身体性と圧縮」が、武蔵野美術大学の卒業制作での受賞のみならず、「MITSUBISHI CHEMICAL JUNIOR DESIGNER AWARD 2014」でも水野誠一賞を受賞した、切り絵作家の魚谷さん。白い紙を切り抜きピンク色の背景とともに見せるというデザイン性はもちろん、細密に切り抜く技術の高さに驚嘆します。
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STORY

倉本:魚谷さんが切り絵をはじめた経緯を教えてください。

魚谷:切り絵は最初、中学生の頃にはじめました。まわりの子は絵が上手かったので、自分だけにできて、みんなに喜んでもらえる方法を考えたときに、切ったら面白いと思ったのがきっかけでした。美大ではデザインをやろうと思っていましたが、3年生の頃にもう一度切り絵を作ってみたんです。その時に喜んでもらえたのが大きくて、卒業制作も切り絵でした。

倉本:真空管のなかに切り絵を収めた作品は、とてもインパクトがありますね。これよりも前の作品で見られるデザイン的に切る技術もすごいと感じますが、この立体作品となると“なんだこれは?”という驚きを感じます。

魚谷:以前の作品は近寄ってみると美しい切り絵だと分かるのですが、見た人に美しいという以上の体験をしてもらいたくて、この立体作品を作りました。明治のチョコレートの包み紙一枚を切って作っていますが、もともと捨てられるものから、人の心を動かすものが作ることができるって、なんて素敵なんだろうという思いを込めて作りました。

倉本:真空管を使うという発想はどう生まれたのですか?

魚谷:真空管自体も消えつつある存在で、失われていくものが違う何かになるところに、チョコレートの包み紙と同じものを感じたので、一緒に組み合わせてみようと思いました。真空管は見た目もカッコいいですし、管球が焦げ付いてるのもまた味があっていいんです。真空管はバルブの温度が時には200度くらいまで上がりますが、熱を放つというのも魅力だと思っています。

倉本:その真空管の中に入っている切り絵は、花の造形になっていますね。

魚谷:この作品は捨てられるものが何にでも変わることができるという、運命からの脱却がテーマですが、ちょっとネガティブな自分を投影しています。ダメだなぁって腐っていたら何にもなれないし、そういうときこそ明るいところを見ていこうって思ったことがあり、ひまわりという花が持つエネルギーや可愛らしさに憧れを感じて表現しました。でも、よく見ると花の中が細かい星柄になっていて、太陽の方角を向く花ではありますが、そのなかは太陽になってはいません。なぜなら、私はネガティブなときに太陽を見ると疲れてしまうので、そういうときに見るのが星なんじゃないかなって。だから“星を向く花”というタイトルにしてます。

倉本:もともとは視覚伝達デザインを学んだのちに切り絵作家となったわけですが、デザインとアートにはどんな違いを感じていますか?

魚谷:ポスターとかデザインって、一発で心を掴むというものですが、アートはその人に寄り添って長く付き合うものなので、簡単に伝わるだけではダメな気がしています。もっと人を引き込むというところではデザインとはちょっと違うというか。そこにアートの面白さと難しさを感じています。

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