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FountainーUSAー

角文平Bumpei Kado

作品概要

制作年
2018年
使用素材
ミクストメディア
サイズ
120mm(幅)×250mm(高さ)×120mm(奥行き)
販売価格¥ASK(税込み)

倉本美津留のこれやんコメント

2006年、2007年と連続で「岡本太郎現代芸術大賞展」特別賞を受賞した角さん。自由でユーモアのある発想力と繊細な造形美を持つ作品のなかから、ドラム缶の上にモチーフを並べた“Fountain”のミニシリーズをご紹介します。このシリーズは作品は環境問題をテーマに、油田の採掘場とチョコレート・フォンテンを貪る人間を融合させていて、こちらはアメリカをテーマにした一品。ポップで綺麗な造形がまず目を引き、作品を観て考えるうちに環境に関する問題意識を持たざるを得ないという、意義のある一品です。
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STORY

倉本:角さんのユニークな作風へと至った過程について教えてください。

角:僕が通っていた武蔵野美術大学の工芸科はすごく自由な気風でした。伝統工芸に基づいて器を作ったりしている方もいましたが、僕がいた金属工芸は金属をモチーフにアートをやる先輩が多かったんです。僕自身、何の素材でも良かったのですが、変な人がいる所に行きたいということで最終的に金属を選びました。工芸科なのに自分の表現したいものを学校のルールからハミ出してやっている感じがく良くて。僕が今やっていることも、その頃の延長にあるというか。アートはわりと自由なものだという所で表現しようと思っています。

倉本:以前に角さんのコロコロコミックを使った作品を観たときに、すごく分かりやすいなと思いました。 ”小さい頃から大好きで”という愛が作品に昇華されていったようにも感じられました。そういった作品の元となるイメージはどうやって着想していくのですか?

角:日常に溢れているちょっとした面白いことの積み重ねなんです。例えば気になったことが複数あると、突然それらが組み合わさって変なものが自分の中でできあがって作品になります。モチーフは木彫りの熊のように本当に日常にありふれたものから選んでいます。定番中の定番だけど、今はあんまりいらなくなったようなものですね。

倉本:何で木彫りの熊をみんなが持っているかって不思議ですよね。

角:不思議ですよね。でも、面白いことに熊って家のなかでの置き場所がすでにあるんですよ。それに対して、立体のアート作品ってなかなか置き場所が無かったりもして。この熊の作品ならそれに取って代われるなと(笑)。

倉本:既製品を使った表現というのも特徴的だとおもいます。

角:最近はそれがすごく多いですね。ピッタリ来る既存品があればそのまま使いますが、自分のイメージにある既存品を作って、そこから作品に変えていくこともあります。既製品ってその物の歴史というか、意味合いがもうすでにあるじゃないですか。でも、それを覆したり、さらに意味をもう一個加えたりもできる。そういうことができるから既製品を使っているのかもしれないですね。

倉本:なるほど物のストックがあって、そこにコンセプトが入ってくるという感じですか?

角:そうですね。コンセプトありきで形を考えていくことはあまり無いです。熊とか、芽とかのように常にストックが何個かあって、それをかけ合わせたときにコンセプトがちょうど出てくるような感じですね。僕の場合、それが腑に落ちた時に立体作品になるんです。