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川口絵里衣Elly Kawaguchi

作品概要

制作年
2020年
素材
ヴィフアール水彩紙、ペン画、鉛筆、エアブラシ
サイズ
500mm(幅)×500mm(高さ)/イメージ
655mm(幅)×655mm(高さ)×23mm(奥行き)/額装サイズ
特筆事項
UVカットアクリル板使用、掲載金額は額装込み
販売価格¥187,000(税込み)

これやんの作品コメント

繊細な技法で美人画を描く注目の若手アーティスト、川口絵里衣さん。こちらはバンダナをモチーフにした企画展にて制作したという作品です。バンダナと同じ正方形のキャンバスには、中央にしゃがみこむ可憐な女性の回りを、鳥や蛇、植物などを装飾的にあしらっています。ファッション誌の挿絵のようなハイセンスな雰囲気が漂う作品です。
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STORY

倉本:絵を描きはじめたきっかけは何でしたか?

川口:家族、親戚がアニメやコミカルな絵が好きだったこともあり、幼い頃から日常的に絵を描いたり、漫画を描いたりしていました。

倉本:では、小学生の頃の夢は漫画家だったり?

川口:はい、そうでした。でも、中学生になるとアルペンスキーの競技選手として全国を回わるようになり、夢はオリンピック選手に変わりました。でも、靱帯のケガが続き……これを続けるのはちょっと無理だと思いはじめ、高校生の頃に姉の影響でファッションに興味を持ちました。自分で染め物をしたりリメイクして洋服を作ったり……とにかく物を作るのが好きでした。

倉本:本格的に絵を描きはじめたのはいつでしたか?

川口:ファッション・デザイナーとして働いていた頃ですね。本当に無意識というか……気が付いたら、仕事中にデスクでペンや鉛筆でカエルとかクジャクなどの動物を描いたりするようになりました。最初はただの落書きのようなものでしたが、描きはじめて1年が経つと、だんだんと1枚の絵になるようになって。その絵をSNSに上げたら、たくさんのいいねがついたり、コメントをもらったりもしました。その一方で自分が作り出したアイディアが手元からどんどんと離れていくデザイナーの仕事に疑問を感じていたのと、“服じゃなくて絵をやりなよ”と言ってくれる友達がいたこともあって、会社を辞めて絵を描いてみようと思いました。

倉本:今の川口さんの画風はどうやって生まれたのですか?

川口:デザイナーの合間に描き始めた頃から、色は付けずにモノクロで描いていました。人物をモチーフにするようになったきっかけは姉で、私にとっての初の個展のテーマは姉でした。というのも、その頃ちょうど姉の行方が分からなくなり……私の人生に大きな影響を与えた姉の存在を絵として残したいと思い、水彩と鉛筆で描きました。今は無事に姉とも再会して仲良くしていますが、その時は“ワイを勝手にテーマにしたな!”と、大げんかになりました(笑)。そのあとで、またボールペンで描くようになり、今の画風にいたっています。

倉本:どんな風にして描いていくのでしょう。例えばモデルはいますか?

川口:はい、数名の方の顔をモデルにしています。私はパッと思いついた言葉だったり、詩をテーマに絵を描き始めて、描きはじめてからも言葉のイメージが浮かんできたりして、それを絵のなかに入れ込むようにして描きます。実は絵の余白の部分に思い付いた言葉や詩が書いているのですが、最終的には消してしまいます。

倉本:言葉のイメージを絵として表現して、最後に消してしまうのは、面白いですね。

川口:人物を描く魅力はやっぱり表情とか、感情の表現なんです。それが自分にとっては歌や詩といったイメージと繋がっているんだと思います。