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never change

横山玄太郎Gentaro Yokoyama

作品概要

制作年
2019年
使用素材
陶土
サイズ
180mm(幅)×160mm(高さ)×190mm(奥行き)

これやんの作品コメント

アメリカで陶芸を学び、銀座三越をはじめ多くの個展を開催していセラミック・アーティストの横山さん。陶器という素材のなかに動きを表現するというコンセプトでさまざまな作品を生みだしています。こちらは女性の下着をモチーフにした作品で、実際に下着を液状の粘土につけ込んで焼いたというもの。リアルなディテールに加えて、この垂れている感じが、見た瞬間に驚きを感じさせてくれます。
SOLD OUT

STORY

倉本:アメリカの学校に通っている頃に陶芸をはじめたのですか?

横山:はい、通っていた学校は東海岸のバーモント州の田舎にあって、ヒッピーの人たちがたくさんいるような環境でした。学校も牛の世話や野菜を作りながら授業をするような感じで、その課外授業で陶芸に触れて好きになりました。ちょうど15歳の頃です。アメリカは作品に対してどれだけオリジナリティを出せるかが重視されますから、真似をするなと自分に言い聞かせながらやっていました。

倉本:横山さんの作品はいろんな作風がありますが、流動的なものをカタチにしたものも多いですね。

横山:人間は動く物に興味を持つ性質があるので、作品にどうやったら動きを持たせられるかを考えていました。もちろん陶器自身は動かないので、動きそうなものとか動的な感情を陶器から感じさせられるか……そういったときにやわらかそうで溶けそうな形を試行錯誤しながら作っていますね。というのも、僕は陶芸の過程がすごく好きで、作っている途中の一瞬の場面がとても綺麗で魅力的でもあったりもして。作品に樹脂を用いるのも、その瞬間の過程を見せたいというのも理由のひとつです。

倉本:その思いが、お持ちいただいたおっぱいの作品にも通じているという。

横山:はい、今説明したように柔らかいものを試しに作ってみたときに、これに乳首をつけてみようかなって思ったのが最初でした。でも、それからおっぱいはなぜ魅力的なのかを考えるようになって、男性であれば大好きな人もいるし、それ自体がエロスであったり美であったり、母性であったりと、状況によって見え方も違ってくる存在であることが分かり、面白さを感じていますね。

倉本:角に掛けるという形状はどうやって生まれたのですか?

横山:日本の住宅事情も考えた結果ですね。よく作品を置くスペースがないという話を聞きますが、どんな家でも棚はありますから、小さい空間の中に自分の作品が入るようにということを考えました。それに加えて、棚という場所が動きを表現するという点においても、重力が見えやすい場所でもあるんですよね。