Talking Head へらじか
作品概要
- 制作年
- 2018年
- 使用素材
- 毛糸、綿、木枠
- サイズ
- 200mm(幅)×200mm(高さ)×150mm(奥行き)
倉本美津留のこれやんコメント
STORY
倉本:HABUさんが作っている作品は“編みぐるみ”ですが、こういった動物の編み物を作りはじめたのは、何がきっかけだったんですか?
HABUJUN:編み物を誰かに習おうと思ったことは一度もないのですが、好きで靴下を編んだりしていました。この作品はちょうど7年くらい前に、何か飾れるものを作りたいな、と思ったのがきっかけでした。幼い頃は週に一回で動物園に行くほど動物が好きで、動物園をふと歩いていたら剥製がいて。その時に“これ、編み物でできちゃうな”と思って作ってみたんです。そうしたら自分の思うがままに作れて、すごく面白かったですね。
倉本:アドリブのように、いきなりできちゃったっていう感じや。
HABUJUN:そうですね。何か特定のパターンがあるわけでもなく、糸も色も編みながら決めていってます。いろんな動物を作りましたがやっぱり草食動物が好きです。あの下顎が動く感じが何とも魅力的ですね(笑)。
倉本:目が無いのも特徴ですよね?
HABUJUN:剥製って形は素敵なのですが、見られている感じがするのがあまり好きじゃなくて。でも、ニットで作っちゃえば多分そういうこともないだろうし、だから目は要らないなって。本来目がある部分は見ている人に想像してもらえば、ちょうど見る人の感情に沿った良い顔になるだろうなと思っています。
倉本:作品を編み始めるときはどこからスタートするんですか?
HABUJUN:鼻と口からです。一応、鼻と口は手が入るようにしていて、私の代わりに喋ってもらおうって考えていて、それが大事なのでそこから編み始めます。ちなみに口に手が入って、鼻はほじられるようになってます。
倉本:ニットという素材のどこに魅力を感じていますか?
HABUJUN:一本の毛糸なので、嫌だったら解いてまた別の形にできる気楽さですね。洋服はパターンがあるし、切ったらそこで終わってしまうけれど、この作品はこれは頑張って解いたらひとつの毛糸玉にもどれます。そういうところがいいし、分かりやすいんですよね。