「うける」って、私自身ほとんど使わない言葉なんですよ。いろんな意味で幅広く使われてるけど、話し言葉の場合はパッと見たときの印象で「わー、うける！」って使うことが多いのかな。私はチマチマした感覚の持ち主なので、軽い気持ちでみんなと一緒に「これうける！」とは、なかなか言わないです。
だけど、虫を見るときはパッとくる印象が大きい。現地に行って虫を見て「わーっ、なにこれ面白い！」って感覚は「うける」に近いのかもって思いました。だから、今回は実在する奇抜な形のツノゼミを選んで、本物そのままの形を作品にしたんです。「こんなのが実際にいるの？　うける！」って思ってもらえたら嬉しいです。
普段はあまり使わないのですが、ツノの部分に釉薬を使っているんですよね。本物の虫がまさにこういう色をしていて、それを釉薬でちゃんと出せた。焼き物（陶芸）っぽいことをやった作品になっています。