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蕾塔

風間純一郎

作品概要

制作年
2012年
使用素材
ウォルナット、チェリー
サイズ
580mm(幅)×700mm(高さ)×580mm(奥行き)
重量
10kg
特筆事項
木材を使用した作品のため、割れ等の劣化が生じます。その場合、無償で修理いたしますが、元の形態に戻らないことがあることをご了承ください。
販売価格¥864,000(税込み)
販売応募期間:2019年9月8日〜2019年10月8日まで

倉本美津留のこれやんコメント

釘などを使わず、さまざまな木材を組み合わせる伝統的な指物技法を用いて、独自の木工造形を生み出す風間純一郎さん。厨子をモチーフに三面が開く構造となっているこの造形物は、池に浮く蓮をイメージして作られています。装飾的でありながらも上部は細かくバラバラにできて機能的な部分もある作品です。ゴツゴツした風合いは、まるで縄文時代の神具のようにも感じられます。
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STORY

倉本:風間さんはもともと広告会社でデザイナーとして働いた後に木工芸術家へと転身していますが、それはどういった経緯だったのですか?

風間:広告会社で働いていた頃は、ちょうどMacintoshがデザイナーに一台ずつ与えられた時期でした。それまでは手で紙を切ったり貼ったりしていましたが、それがコンピューターになり、マウスだけでモノを作れることに違和感を感じました。もっと身体を使ってできる仕事はないかと思って、一人暮らしをしていた家の内装をイジったりしてみたら、インテリアや家具を作ることが楽しく感じて……会社を辞めて長野の職業訓練校に入りました。みんなは“なんで?”って驚いていましたが(笑)。それでイチから家具制作を学んで卒業して、修行を積んで独立したわけですが、そうしたら家具よりももっといろんなものが作りたくなって……でも、実用的な家具以外の立体制作はやったこともないし、木工に限らずモノづくりの見聞を広げたいと思い、東京藝術大学の大学院に入学し、家具というよりも工芸品を意識的に作るようになりました。

倉本:お持ちいただいた作品は工芸品というよりも、完全なる芸術作品ですね。

風間:こういった作品は大学院に通っていた頃……10年前から作りはじめました。一応、収納ができる箱になっていますが、用途性はあまりないです。昔の道具を見ても“これ、何に使うの?”と想像できるものが好きで、用途を装飾が追い越していくようなものというか。その意味では縄文土器なども好きですね。

倉本:作品のインスピレーションはどういったところから来ていますか?

風間スマートフォンからもボタンがなくなったように、世の中が全体的にフラットになってきているように感じていて。それによって人間の人生もフラットになり、面白くなくなってしまう……だったら、僕は凹凸を作ってやろうと思っているんです。僕の作品制作で用いている指物技法の世界って、表面には出ていませんが、“ホゾとホゾ穴”でつながっているので、すべてが凹凸で成り立っています。そういう凹凸を木で作るということが、僕にとっては意味のあることで、それでゴツゴツしたものを作っているんだと思います。

倉本:制作過程についても教えてください。最初にスケッチがあり、手道具で作っていくような感じですか?

風間:スケッチは描いたとしてもラフなもので、現物に合わせてどんとん変えていきます。まず木に穴を空けておいて、組んだり、その穴に何を挿していくかはアドリブで決めていきます。工具は研ぐ時間も含めて刃物が好きなので、ノミやカンナのような伝統的な道具で作っています。機械は直線は得意ですが、曲線や二次曲線、三次曲線になると圧倒的に手で削っていったほうが良い形になりますね。それもあって制作しているときは、なるべく直線から離れようとしています。作っているときにイメージしているのは“生きているもの”とか“生命体”っていうぼやっとしたもので、手を動かしながら感覚的な部分で勝負しながら作っています。

作品一覧