粘土ミニチュア5mmシリーズ「おめかし黒猫(これやんカラー)」
作品概要
- 制作年
- 2021年
- 使用素材
- 樹脂粘土
- サイズ
- 3mm(幅)×5mm(高さ)×4mm(奥行き)
- 特筆事項
- ケース、台座込み
※日本国内のみの販売となります。
これやんの作品コメント
STORY
倉本:フジイさんの作品は粘土で作られていますが、こういった立体細工はいつ頃から作るようになったのですか?
フジイ:僕は大学で広告デザインを専攻していたのですが、2年生の頃に、画材の指定はなくテーマに即した作品を作る制作授業がありました。そのときはまだ自分らしい表現方法がなくいろんな画材を使っていましたが、自分なりの技法があった方が良いなと思っていました。僕は絵やパソコンのデザインよりも立体物の工作が好きだったので、粘土を使ったら面白いかなと思ってはじめました。
倉本:立体イラストレーターという変わった肩書きをお持ちですね。
フジイ:そうですね。まず粘土で立体を作ってそれを配置して写真に収め、挿絵やイラストとして納品しています。10センチくらいの立体造形を作ることもあります。
倉本:10センチでも小さめですが、今の作品はもっとミニチュア化していますよね。こんなにも小さく作れることが驚きです。
フジイ:まさにこのサイズを制作しようと思ったきっかけはそういう感じで、どれくらい小さく作れるんだろうと思ったのがはじまりでした。当時に作れることができたのが5mmくらいのサイズだったので、それをシリーズに化したら面白いかなと。
倉本:作品はどんな風にして作っていくのですか?
フジイ:大きいサイズの作品と制作の行程は変わらず、パーツごとに作って組み立てていきます。粘土も色付きのものを使って動物の身体やアタマ、手足、目や口を作り、順に付けていきます。パーツのサイズの微妙な振れ幅が見え方に大きく影響するので、サイズ違いのパーツをたくさん作り、良さそうなものを選んでいきます。ラフを描くときもありますが、基本的には作りながらどうしようかと考えながらやっていく感じですね。組み立てには爪楊枝と、細い虫ピンを使っています。
倉本:フジイさんにとってミニチュアサイズの魅力は何ですか?
フジイ:やれることが限られるところですね。そういった制約のなかで動物を作ると、どの要素を残してどこを切り捨てるかが大事になので、デフォルメの勉強にもなっています。以前に1ミリサイズのパンダを作ったことがありますが、これ以上サイズを下げることが難しいなと思い、そのときにミニチュアサイズの追求よりも今の5ミリサイズの枠で、できることを広げたほうが良いと思いました。そうは言っても、最近は気付かないうちに自然と小さくなってきていて……作り終えて測ってみると3ミリだったりもしますね(笑)。