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ANTARES-2020

木村佳代子Kayoko Kimura

作品概要

制作年
2020年
素材
アクリル着彩、キャンバス、木製パネル
サイズ
158mm(幅)×227mm(縦)※SM
販売価格¥(税込み)

倉本美津留のこれやんコメント

“花の肖像画”を描き、そのなかに生命や宇宙を表現する画家、木村佳代子さんの作品が初登場です。これやんのために描いてもらったこちらは、牡丹の花をモチーフにしています。作品名にもある赤色巨星“アンタレス”から蠍のフォルム、太陰太極図などのイメージを盛りこんでいます。花でありながらも花ではないような不思議さ、現実と虚構のバランスのなかに、力強い生命力を感じさせる作品です。
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STORY

倉本:花を題材にした経緯から教えてください。

木村:花を描きはじめたきっかけは東日本大震災で、それ以前は死生観や宇宙的な視野をテーマにしていました。震災を機に、もっと命にフォーカスした作品を描きたいと思うようになって、切り花をモチーフに選びました。

倉本:花=命のイメージだったんですね。

木村:普段、花を凝視することはあまりないかもしれませんが、すごく面白いんです。例えばガーベラを水に差しておくと真ん中のもしゃもしゃしたところがどんどん生えてきたりして、すでに根は切られて死んでいくはずの存在なのに、それでも成長していくところに生命の強さを感じました。そこに私がこれまでテーマにしてきた宇宙観を織り交ぜ、ひとつの花をクローズアップすることで、命や世界の象徴として表現しようと思いました。

倉本:とても写実的な描写ですが、モチーフの花はどうやって描いていますか?

木村:植物園などに行って撮った写真やスケッチをもとに描いています。選ぶ花は自分が良いと感じる形の種類を選んでいて、基本的に花のフォルムをそのまま描いていましたが、最近はメッセージ性を重視しているので、少しデフォルメしています。

倉本:確かに木村さんが描く花は写実的でありながらも不思議な感じがします。

木村:デフォルメするときでも現実と虚構の境界線を意識しながらも、不自然さを感じないように気を遣っています。でも根底にあるのは、とにかくカッコよい画を描きたいという気持ちです。描くときは格好の良い形状や色の配置を考えています。いろんな要素を織り交ぜながらも、スッキリと見せたい気持ちもあります。

倉本:花の肖像画のような印象もあります。

木村:まさに、その言葉が私の作品を言い表しています。肖像画なのでシンメトリーにひとつの花にフォーカスして、背景も描写物が映えるように描いています。