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ゴールデンターキーはカッコいい(立体)

小飯塚祐八Yuuya Koiizuka

作品概要

制作年
2017年
使用素材
木材、樹脂、アクリル
サイズ
180mm(幅)×720mm(高さ)×160mm(奥行き)
販売価格¥275,000(税込み)

倉本美津留のこれやんコメント

版画作家として多くの賞歴を持ちながらも絵画や立体作品なども手掛けるマルチな作家、小飯塚祐八さん。立体の人間+動物作品として人気のシリーズよりお持ちいただいた「ゴールデンターキーはカッコいい」は大工の友人をモチーフにしたもので、顔のもとになった“ゴールデンターキー”は友人がカッコイイと思った動物を再現しているとのこと。精巧でスタイリッシュな造形からも、モチーフとなった友人のカッコ良さが滲み出ています。
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STORY

倉本:小飯塚さんの作品は彫刻もあれば平面もあります。もともとは何を専攻されていたのですか?

小飯塚:リトグラフですね。大学2年の頃に「高知国際版画トリエンナーレ展」で賞をもらって、そこから作家になるんだと意気込んで、プレス機は買ってみたものの、リトグラフは溶剤いっぱい使うので、やれる場所がないぞとなったんです。それで紆余曲折しながら家でできるように溶剤を少なく使うようにしていったら、手描きで転写してみたいなことをなっていき、これだったらもう描いちゃったほうが楽だなって。それから平面になっていきました。

倉本:それで持ってきていただいた作品のように絵画になっていったわけですか。

小飯塚:そうです。並行して内装業で塗装の仕事をやっていたのですが、美大にいる頃は黒の世界でやってきたせいもあって色の作り方を学んでいなくて、そこで始めて“色が違う”と言われたんです。それで色の勉強をはじめると、僕の中でデッサンと色というのがつながってきて、じゃあタブロー(板絵)でいけるじゃんって。それで僕が刷った版画をコラージュして、その上から描いて作っています。2005年くらいからこういった作品を作っていますね。

倉本:今回は平面と立体のバクをお持ちいただきましたが、これは平面が先にあって、そのあとで立体作品が生まれていったという流れなのですか?

小飯塚:そうですね、シュテファン・バルケンホールが好きで彫刻にも興味があったので、ちょっとやってみたら面白いなって。僕は何でもそうなんですが、服も作るし楽器も弾くし、何でもやるんです。というのも、自分で作れそうだなと思うと、やりたくなっちゃうんです。それと、平面で描いているものでも、僕の中では立体のイメージがあり、人物と背景だけに念を入れているのでシンプルな構図が多いです。それもあって、立体になりやすかったのかもしれません。

倉本:念を入れて立体を平面に表現しているから、そっち側に戻してもいいじゃないかと。でも技術的に見ても精密だし立体をはじめて作ったにしては、すごく上手いですよね。

小飯塚:ありがとうございます、でも、まあ、単なる器用貧乏ってやつです(笑)。塗装業や彫金、F1のカーボンを作る会社だったり、これまでずっと技術職をやっているので、いろいろと作る機会も多いですから。

倉本:立体の作品は誰かしらのモデルがいるのですか?

小飯塚:はい、バクは僕の弟で、こっちの革ジャンのは知人の大工ですね。親しくなるとその人と何かがつながってくるんです。僕は常に人に興味があるから、心を通わせた人だとすぐ作品のモデルにしちゃいますね。