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地球儀

江頭誠

作品概要

制作年
2019年
使用素材
綿毛布、既存の立体物
サイズ
300mm(幅)×400mm(高さ)×300mm(奥行き)
販売価格¥100,000(+税)

倉本美津留のこれやんコメント

昔、誰の家にでもあった派手な花柄の毛布をモチーフにするという、人には無い独想性。自身の彫刻作品を毛布に包むことからはじまり、既製品を毛布であしらった空間表現へと進化する彼は、まるでマルセル・デュシャンを彷彿させ、現代アートの作法の受け継ぐアーティストだと思います。規制概念に対するアンチテーゼのなかにちゃんとユーモアがあるこの表現を、僕は“モウフィズム”と呼びたい!
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STORY

倉本:江頭さんがSICF2016でグランプリを獲ったときの展示を見て、これはちょっと面白すぎるなと。昭和生まれの僕にとっては、一番身近にあるもののひとつでもある毛布をモチーフにした表現を追求し、それが見るほどに他には無い魅力的なオブジェになっているという。まずはそのきっかけから話を聞きたいですね。

江頭:学生の頃に一人暮らしをしていた部屋をオシャレにしてるつもりだったんですが、友達にベッドの上においてあったバラの毛布が”ダサい”って言われて“ハッ!”として。自分にとっては普通だと思っていた毛布が、よく見たらとてつもない柄だなと。それで調べてみたらこのデザインは日本独自のものなのに、やたらと西洋柄のバラだし、でもそれがおばあちゃんの家などにあって受け継がれていて、逆に日本の文化みたいになっているところに違和感を感じて、それから毛布をテーマにした作品を作るようになりました。

倉本:違和感かぁ。でも、そこに目をつけて踏み出すというか。それをやろうってところに行くのがすごいやんか。

江頭:僕は三重県出身で、東京に行って変なことやりたいって思って美大に行ったら癖のある人しかいなくて……あれ? これじゃ勝ち目がないなと思ったんです。それもあって僕は彫刻学科に入学したのですが、素材を選ぶときから“変なもの”にしようと思っていたら、さっきのエピソードとつながって。じゃあ、これをやってみようかなってことで、卒業制作のときに「大阪冬の陣」ってタイトルを付けたいがために、毛布で大阪城を作りました。やってみたらこのアホさ加減が自分のなかでしっくりきて……この作品の無駄さというか、僕は無駄なものほど面白いと思うので、やってみて快感だったんですよね。

倉本:そこから毛布一筋できた感じなんや。今では部屋一面を毛布で覆ったような空間インスタレーションとして展示をしていますが、そうなったのはどういう経緯だったんですか?

江頭:発泡スチロールで作った宮型霊柩車毛布を貼って作った作品を展示したときに、車に乗ろうとした少年がいて、ドアが開かないってなったのがきっかけでした。そのときに“何で子供が遊べるように作らなかったんだろう”って思って、その時に自分も子供の頃に毛布を使って、秘密基地っぽいノリで姉と遊んでいた記憶を思い出し、包まれているような感覚を感じるには、なかに入ったり、触ったりできないとダメだなと思いました。それで空間展示をするときは、ソファーとか、ロッキングチェアとか、木馬のおもちゃとか、座ったりしても壊れないためにも、実物に毛布を貼るようになりました。

倉本:それは意外やったわ。最終的に彫刻みたいに造形を作ってから毛布を貼るっていうのに落ち着いたわけじゃなくて、今は既製品に毛布を纏わせているという、逆やったんや。今回持ってきてもらった作品は、どんなジャンルで選んでいるんですか?

江頭:無駄なものなんだけど、わりとどこにでもあるっていうのが基準になっています。木彫りの熊だってなくてもいいものだし、博多人形なんて大体リサイクルショップで売ってたりして。でもそうやって不要になったものを見つけることが、僕にとって嬉しいことでもあり、魅力でもあります。

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