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花の上の崩壊と再生

大平真梨

作品概要

制作年
2015年
使用素材
サイズ
210mm(幅)×200mm(高さ)×270mm(奥行き)
販売価格¥200,000(+税)

倉本美津留のこれやんコメント

「SICF19」で準グランプリを受賞した現代陶芸作家の大平さん。蓮の花の上で胡座を掻く姿が仏陀を彷彿とさせるこの作品は、卵をモチーフにしていて制作されているとのこと。卵の殻が割れることで生命が生み出されるという、生命の循環をイメージするような原始的な力強さが作品にも漂っています。
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STORY

倉本:大平さんの作品は陶芸であり彫刻でもあるような、カテゴライズできない個性があります。こういったものを生み出すようになった経緯はどういったものでしたか?

大平:高校から芸術専門の学校へ行き、デザインを専攻しました。その中の選択授業で金属素材を選択したのですが、隣で陶芸をやっている子たちになぜか私も加わってハマってしまいました。その流れで大学でも面白いことをやりたいなと思って、多摩美術大学工芸学科の先輩の作品を見たときに“すごく変だけど面白いもの”を作っているのを見て入学を決めて、それがきっかけで今に至ります。

倉本:ちょっとグロテスクでもあり、同時に仏像などを彷彿とさせる神々しさもありますが、どのように作風は変遷していったのですか?

大平:変遷というのはそんなになくて内臓や骸骨、人体をモチーフにした作品は最初から自分が作りたいものでした。“なぜ内臓なの?”ってよく聞かれますが、実家が居酒屋でもつ焼きの串を出していたので、小さい頃からベロっと舌から心臓までがくっついた肉が普通に家にあって、こういう構造になっているのを単純に面白いと思っていました。内臓はネガティブな印象を与えがちですが、全然そういうイメージではないです。むしろ面白くて、驚異的なものを自分も作ってみたいというのが、このモチーフへとつながっています。

倉本:作品はとても精細ですが、制作はどのように進めていくのですか?

大平:「祈りと反逆」「花の上の崩壊と再生」は“夢”をテーマにしていて、手捻りで積み上げて作っています。陶芸は釉薬を塗るのが一般的ですが、私はそうやって釉薬を使わずに陶土自体に釉薬の原料を混ぜて、土自体を溶かすことで、陶器の肌が呼吸しているような湿った感じに仕上げています。土自体に色と溶ける素材を混ぜ合わせて、色を塗り重ねていきます。

倉本:このウロコのような模様はどうしているのですか?

大平:陶土の小さな玉を一粒ずつ押し当てて重ねています。

倉本:ひとつづつ……それは根気のいる作業ですね。

大平:蛇や龍のウロコの造形って本当にすごいなって思っています。それを自分の作品で再現するなら、どういう感じにできるかを考えたら、こうやって土の小さな玉を作って埋め尽くしたら面白いなって思いました。作品を作るときにはひとつの存在を作り出したいんです。なぜなら生物はどこにも適当なところがないので、それくらい作り込めたら面白いなと思っています。

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