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高千穂神楽

五十川満Mitsuru Isogawa

作品概要

制作年
2015年
エディション
1/12
素材
木製 額装写真
サイズ
245mm(幅)×245mm(高さ)/額
170mm(幅)×120mm(高さ)/写真
販売価格¥33,000(税込み)

倉本美津留のこれやんコメント

太古の昔から行われている営みを、写真表現で残して伝えていく五十川さんの作品。この写真は高千穂・神楽の中でも ”猿田彦命”と言う芸能の導きの神様の舞で、この写真で見られる残像からも、その生み出されていたエネルギーの力強さを感じ取れる作品。しかも神楽の写真を販売するのは初めてという。これは正直、僕も欲しいです!
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STORY

倉本:写真集「面様」では、高千穂の夜神楽の模様を撮られていますが、もともとは宮澤正明さんに師事されていたんですよね。

五十川:はい、7年ほどアシスタントをさせてもらっていました。当時、師匠はファッションやグラビア、人物ポートレートの写真家としても有名で、僕も最初は人物ポートレートに興味があり、師匠の下についていました。師匠は撮りたい作品のためのライフワークとして伊勢神宮をずっと撮り続けていて。それに同行するうちに、自分もこういったものを撮りたくなり、興味が湧いてきました。それで古事記の勉強をしたら、自分の地元の延岡だったり、高千穂がたくさん出てきたんですよ。

倉本:自分の故郷にそういう、すごい場所があったと。

五十川:高千穂のお面って“面様”と言われていて、つまりは神様なんです。ですから、神社の社殿の中に御神体として祀られていたり、高千穂の舞い手さんの神棚に桐の箱に棉に包まれて入っていたります。それでいろんな場所に協力していただいて、一ヵ月間いました。寝ることも忘れるくらいに夢中で撮り続けました。お面は時間はかかりますが、高千穂の自然光で撮っています。この神様は力強いから直光でとか、そんな感じです。やっぱり神様なので、自分の撮影させていただくときは二礼・二拍手・一礼してから撮っています。

倉本:太古の昔から伝承されてきてるんや、すごいなぁ。そのことを写真として残して伝えていくために、その瞬間を捉えるという。

五十川:瞬間と意味では、舞う直前に舞台裏に立ってもらって、そこで撮影したりすることで、空気感には常にこだわっています。ただ、舞に関してはすごく気を遣っています。この方たちは神様に対して舞っていて、お客さんのために舞ってるわけではありませんから、舞を撮るときは一番後ろから撮っています。

倉本:そんな神楽の写真を撮る人が、猫も撮るという。

五十川:たまたまテレビ関係の仕事で、猫の写真の撮り方を教えるっていうものがあって、西小山の「Curl up Cafe」という猫カフェでその教室をやったんです。そうしたらそこにいる猫が、自分が思っている猫とは全然違って、もう美しくて神秘的で、驚いてしまって。それで教室が終わってから、猫を撮ってもいいですか?って。それが写真集になっていきました。

倉本:五十川さんのなかでは高千穂の神事も、そして猫にも神秘的な何かを感じたんでしょうね。

五十川:ええ“神秘的な光がある被写体”に惹かれますね。そういうものを見たときは“こう撮りたい!”って思いがどんどん湧いてきます。でも、そういう欲求がありつつ、被写体にちゃんと敬意を払うことが大事で。なぜならその気持ちが、僕は写真に表れるものだと思っています。被写体に対しての考え方も、ひたすら待つことを大切だったり。僕自身、日々撮りながら勉強させてもらっています。