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久留氏田美夫さん

竹中直人Naoto Takenaka

作品概要

制作年
2019年
使用素材
紙、ペン
サイズ
255mm(幅)×332mm(高さ)

これやんの作品コメント

対談インタビューでお招きした竹中さんが取材中に描かれた作品を販売します。その場で思いついたものを即興的に描くのが好きという竹中さん。この画は短時間でサラっと描いたもので、竹中さんの芸とも共通する既成概念に囚われないことで生まれる、面白さが伝わってきます。
SOLD OUT

STORY

倉本:竹中さんは多摩美術大学を卒業されていますが、美大にはいったきっかけは何でしたか?

竹中:中学、高校とずっと美術部で、高校3年生の時に、突然美大に行きたいと思いました。それで東京藝大を受けたのですが二浪して、多摩美に受かりましたので、多摩美に入学できたのは父のおかげです。

倉本:もともと絵を描くのが好きだったのですね。

竹中:小学生の頃、手塚治虫さんの『ロック冒険記』という漫画に出会い、漫画家になりたいと思いました。母の死がきっかけで多摩美のグラフィックデザイン科に受かった時は、夢のようでした。

倉本:竹中さんは以前、「おぢさん」をモチーフにした展覧会もやられていましたね。

竹中:よくご存知ですね。はい、なんだか「おぢさん」が好きなんですよね。自分に対する励ましと思って、おじさんの顔ばかり描いていたら、おじさんの顔いっぱいで展覧会をやることになっちゃいました(笑)。ガンを克服した後の(忌野)清志郎さんも描きましたね。清志郎さんも絵本を出していて、“竹中も絵本を出したらいいじゃないか”と言ってくれて、それがきっかけで『おぢさんの小さな旅?』という絵本を出版しました。

倉本:絵を描かれたのも、その時が久しぶりでしたか?

竹中:毎年、鎌倉の鶴岡八幡宮様で「ぼんぼり祭り」というのがあり、そのぼんぼりの絵を20年描いています。若い頃は、鉛筆デッサンが大好きでしたね。左手人差し指の鉛筆ダコがすごかったです。鉛筆ってF、H、HB、Bっていろいろあるから楽しいんです。

倉本:竹中さんが久々に画を描き始めたきっかけは何でしたか?

竹中:昔、「子供新聞」(小学生新聞)に“何か絵と物語を描きませんか?”と言われて、おじさんの絵と空想の物語を書いたのが最初ですね。僕のなかではそれがずっと続いていて。それを見た多摩美の同級生が、個展をやらないかと言ってくれたんです。

倉本:それが出現したという感じだったんですね。

竹中:その場でふと思いついたことを描くという感じです。僕は即興的なものがすごく好きです。即興の芝居も好きですね。台本が無いからなかなか終わらないんだけれど(笑)。

倉本:だから面白いんですよ! 今はペンで描くことが多いですか?

竹中:“コピックスケッチ”というサインペンがとても気に入っています。でも、ただのサインだけでは恥ずかしいので、時間がある時は絵も描きますね。クリスマスシーズンには口笛を吹いているサンタクロースを描いたりします。