Inner Perspective
作品概要
- 制作年
- 2018年
- 素材
- インクジェットプリント、フォトマット紙
- サイズ
- 290mm(幅)×290mm(高さ)×20mm(奥行き)/イメージサイズ
505mm(幅)×505mm(高さ)×20mm(奥行き)/額込サイズ - エディション
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これやんの作品コメント
STORY
倉本:ラジカルさんはイラストレーターとして長年活躍されていますが、今日持ってきてもらった作品群はどのようにして生まれたものですか?
鈴木:イラストは100%自分の作品でもないので、イラストレーターとして活動するうちに、自分勝手に画を描きたい欲求が出てきました。ちょうど10年前くらいから別名義でエロスをテーマに制作を始め、作品をたまに発表していました。それで、自分のなかで本業のイラストとバランスを取っていましたが、そろそろ名義を分ける必要もないかなと思っていました。それで今回は「これやん」さんからお誘いをもらい、インターネットでいろんな人が作品を観られるサイトということを考慮して、あまり過激ではなく、飾りやすい作品を持ってきました。
倉本:その辺りのサジ加減が独特の世界観を感じますね。エロスというよりも美しい女性という印象で、髪の毛の表現が独特ですね。
鈴木:自分が好きで描くものは、自分が観たいと思ったり、部屋に飾りたくなるものが多くて、やっぱり基本的に女性がモチーフですね。今回もってきた作品は「Light and Water」というシリーズで、髪の毛で水の流れを表現しています。
倉本:モチーフは鈴木さんのイラストと同じく人物画ですが、テイストが異なります。
鈴木:イラストだと真っ正面からじっとこちらを見る眼差しをよく描きますが、これらの作品では意識して視線をハズしています。あまりじっと見られると怖いじゃないですか(笑)。最初にアウトラインを描いて色を付けていきますが、普段のイラストの手法とは違います。
倉本:ちなみにイラストで描かれているスタイルは、どんな風に確立していったのですか?
鈴木:今ではデジタルでの制作が当たり前ですが、僕がイラストを描きはじめた頃は、ちょうどAPPLE Macintoshが出始めた時代で、試行錯誤しながら自分の画風を確立していきました。これまでに描いた顔のパーツは目や鼻、口、と分けて保管していて、新たに顔を描くときも、そのデータを掘り起こして組み合わせることもできます。ただ、そういうやり方を、いつまでもやっていてはだめですから、自分も進化していかないとな、と思っています。
倉本:ラジカルさんと言えばやはり、顔の表現ですよね。
鈴木:基本的に人が好きなので、モチーフは変わりません。特に顔はその人の個性そのものですから。それをこれまでとは違ったアプローチで、新しく描けたらなと思っています。