牛乳石けん 青箱
作品概要
- 制作年
- 2019年
- 使用素材
- 画用紙、鉛筆、ペン、色鉛筆
- サイズ
- 730mm(幅)x548mm(高さ)x24mm(奥行き)※額込み
これやんの作品コメント
STORY
倉本:どんな経緯でこういう作品を描くようになったんですか?
落合:もともと美術大学でプロダクトデザインを専攻していましたが、画を描く方が好きで、グラフィックデザインに画で勝ちたいなと思っていました。あとは電車を描いたり、芸能人の方を描いたりもしています。
倉本:大学を出てからも画を描いていたのですか?
落合:お笑いが好きで、吉田正樹さんの事務所に弟子入りしたのですが、あまり向いていないと思い、働きながらもずっと画を描いていました。そのうちに公募などで作品を出していたら、2020年に「星野リゾート×avex CREATORS WALL」でグランプリを受賞しました。このコンテストはテーマになる写真があったので、それをそのまま描こうと思って制作しました。
倉本:モチーフはプロダクトデザインが施された既製品ですね。
落合:はい、僕は頭に描きたいイメージが浮かんだりするタイプでもないので、すでに世の中にあるモチーフを何度も描くのが好きです。描きたいと思うモチーフは、レトロっぽい雰囲気があるもの。基本的に自分が見たものを“元気に”描いています。
倉本:すでにあるものを描いているからこそ、独特のタッチが印象に残ります。
落合:美大でデッサンもやったりしましたが、あまり上手くなかったのでタッチや個性で勝負するしかないなと。あとはチープな画材を使ってやりたい気持ちがあります。筆跡が残っている感じが好きで、絵の具だと筆跡が残りにくいこともあるので、鉛筆とサインペンを使って描いています。字体は読めるか読めないかギリギリのところを狙っています。最近はちょっと崩し過ぎていて、読めなくなっていそうで怖いですね。
倉本:モチーフを崩す意識があると思いますが、それと同時に気持ち良さを重視している感じもありますね。
落合:フリーハンドで描いてはいますが、けっこう直したりしながら、自分が思う“良い線”を求めています。ただ、どんなときでも強く描いてしまうので、消すのが大変でたまに破れてしまって紙を貼ったりもしています……。
倉本:それにしても、エネルギッシュに描いていますね。
落合:銀杏BOYZの峯田和伸さんが大好きで、彼の音楽のようにパワフルな画を描きたいなと思っています。