民間伝承に興味のある私にとって「ゆかり」はぴったりな言葉だと思いました。この作品では昔から受け継がれてきた物語を散りばめています。
伝説のカメ・霊亀をイメージしつつ背中に水晶をのせました。水晶から雲が出て虹をかけているのは書物『雲根志』にある“雲は石から生ず”から着想しました。ランタンは伝説を紡いできた人々の命の輝きを表しています。長年保管されていた木をゆずってもらってそれに描いたのですが、そのことにも「ゆかり」を感じます。見る人それぞれに作品からストーリーを紡いでもらえたらと思っています。