GOOD FRIEND
作品概要
- 制作年
- 2020年
- 使用素材
- キャンバスに布、モデリングペースト、アクリル絵の具、色鉛筆、定着スプレー
- サイズ
- 380mm(幅)×455mm(高さ) ※F8
倉本美津留のこれやんコメント
STORY
倉本:画はいつから描いているのですか?
谷口:子供の頃から画が好きで、アニメのキャラクターを真似て描いていました。僕は愛媛出身ですが、たまたま実家の近くにあった画が描けるデザイン科の高校に進学して、その頃から画を描く仕事ができたらいいなと思っていました。
倉本:その後、イラストレーターとして活動するようになり、描くモチーフはどう変わっていきましたか?
谷口:はい、イラストレーションというジャンルなので、コンペに照準を合わせて描いたりするときは、どうやったら人が心地良く感じる画面を描けるかを考えていて、その頃は風景や無機物だけを描いていました。でも、今はもっと作家的な視点になっていて、自分が100%描きたいと思うものを表現しています。例えば、靴のモチーフはちょうど3年前くらいからはじめたのですが、18歳くらいのときに2~3枚描いた画がもとになっています。
倉本:イラストレーター的な視点から、より作家的になっていったきっかけは何かあったのですか? 例えば影響を受けたアーティストとか。
谷口:影響を受けた人はたくさんいますが、やっぱり奈良美智さんです。奈良さんがセレクションを手掛けた「HORIZON THAT APPEARS OUT OF THE SLEEPY WOODS」参加したときにアドバイスをもらったことで、靴や馬といった今の自分の作品のモチーフに絞ることができたので、影響は大きいですね。
倉本:あとは絵本作家の荒井亮二さんのタッチにも近いなと思いました。谷口さんの画は絵本の挿絵というか、物語のワンシーンのようなイメージがあるんですよね。
谷口:そう言ってもらえて嬉しいです。僕は荒井さんの画が好きで、18歳のときから展覧会の設営の手伝いしていました。僕は気分が落ち込んでいるときでも暗い作品は描けなくて、それとは真逆なポジティブで前に進んでいく画を描くことで自分のバランスを取っているところもあります。作品にあまりメッセージを込めたりはしませんが、エネルギッシュな色彩感を作品から感じてもらえたらと思います。