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坂内拓Taku Bannai

作品概要

制作年
2020年
使用素材
インク、紙
サイズ
250mm(幅)×200mm(高さ)※額込み
エディション
5/15
特筆事項
シルクスクリーンとコラージュを用いた作品になります。

倉本美津留のこれやんコメント

広告や映画のポスターなども手掛ける人気イラストレーター、坂内拓さんがこれやん初登場! シルクスクリーンの最新作をお持ちいただきました。ミニマルでシンプルですが、見ていると何だか欲しくなると感じるのは、色彩感や配置が心地良いバランス感の上に成り立っているからでしょう。ここまで差し引いたのに、あえて文字を載せているのが斬新です。2色の版の上に切り絵を加えた作品なので、エディション作品ですが、オリジナリティのある一点モノのような作品です。
SOLD OUT

STORY

倉本:余白を重視した作風ですが、今の表現方法へと至った経緯を教えてください。

坂内:昔は絵コンテやカンプを描いていて、描き込むことが多かったので、その反動でいろんな要素を排した画を描きたいと思うようになりました。スタイルを模索しているときにアメリカのポップアートで活躍したアレックス・カッツを知り、彼の初期のコラージュ作品に影響を受けて“これを現代の感覚でやりたい”と思ったのが、今の作風のベースになっています。

倉本:切り絵やコラージュというのは、以前からやっていたのですか?

坂内:今の作風とは違いますが、切った紙を貼って生まれるシャープな線が好きで、紙に色を塗って切って、貼るということをやっていました。そもそも画材はガッシュを使っていましたが、もっと簡単に空間を色で塗りつぶせる方法を探していたら、色紙を貼ればいいとな思ってはじめたのが切り絵でした。

倉本:アレックス・カッツのどんなところに影響を受けましたか?

坂内:面が大きくてシンプルで、シルエットが綺麗なところですね。あと、彼のコラージュ作品は原画を見ると、紙の素材感がしっかりとあって、良い意味での汚した感じがあって、そこも好きです。

倉本:とてもミニマルな作風なのでモチーフというか、どんな風に制作を進めていくのかが気になります。

坂内:映画を観たりして作るときもあれば、まず地平線を引いてそこで色を分けて……あとは何かが降りてくるのを待つというやり方もあります。

倉本:降りてくるのを待つって、面白いですね。色彩感も独特です。

坂内:色のチョイスは本当に感覚的ですが、自分が気持ち良いと感じる配色にしたいと思っています。普遍的で“普通に良い”と思える画が好きなので、そういうものを作りたいという気持ちはあります。

倉本:坂内さんの作品は時期を経ることに、さらに抽象的でミニマルになっていますね。

坂内:見た人に想像してもらいたい気持ちがあって、描くほどに説明的になるというか、自分によせていってしまうなと思っているんですよね。どう捉えていいのか分からないからこそ、見た人が自分の体験に重ねて作品を解釈できるようなる。そのためにも、よりシンプルになってきているのだと思います。