文明の痕跡
作品概要
- 制作年
- 2018年
- 使用素材
- 木パネル、画用紙、ペン
- サイズ
- 257mm(幅)×182mm(高さ)
これやんの作品コメント
STORY
倉本:姉咲さんは建築系の学校を出てからアーティストとして活動していますが、ペン画はいつ頃から始めたのですか?
姉咲:大学4年生の頃で、当時は色を使ってかわいい絵を描くのが流行っていたのですが、その流れに反旗を翻す形で黒いペン一色でダークな世界を描こうと思い、それを追求するようになりました。それまではペンで植物を描いていましたが、大学院に入る頃に都市をもっと描きたいと思うようになり、今はこんな感じになっています。
倉本:どんな着想でこういう画風になっていったのですか?
姉咲:僕はロードムービーが好きで、ずっと壮大なロードムービーような作品が描きたいと思っていました。今は“旅”をテーマにしていて、人類がどこかに消え去ったあとの世界を描いています。先にストーリーの内容を考えてから描いていて、絵の中に出ている人物はすべて人造人間で、彼らがどこかへと消えた人類を探しに行くというストーリーになっています。
倉本:話を聞いていると、まるでSF映画みたいですね。
姉咲:SF映画も好きですね。子どもの頃に父親が「スターウォーズ」を観に映画館へ連れてってくれて、それからはずっとスターウォーズの絵を描いたりしていました。だから映画からはけっこう影響を受けています。最初に絵を描き始めた頃は、自然の風景を描いていたのですが、学校を卒業した時に何をやろうかな、と思っていたタイミングでいっぱい映画を見ていて “これだ!”ってなりました。
倉本:作品内の建物はパッと見ると不思議な造形ですよね。それでも建築的には理に適ったりしているのですか?
姉咲:いや、理に適ってはいないです。建築を学びこういう建物が出来ないことも知ってはいるのですが、こんなの現実だと絶対に無理だけど、絵で描くならできるじゃんって思って描いています(笑)。