デザインのラフ
作品概要
- 制作年
- 2019年
- 使用素材
- 油性マジック、インクジェット
- サイズ
- 594mm(幅)×841mm(高さ)
これやんの作品コメント
STORY
倉本:千原さんはアートディレクターとして、マスに対してインパクトを与えるビジュアルを生み出すということを最前線でやっていますよね。そんな千原徹也さんがパッと見ただけで”千原徹也の絵や”とすぐに分かる個性を持った画を描いています。
千原:自分の絵はアートディレクションのなかから生まれています。自分で発表している絵も、何かを描こうと思ってスタートしているわけではなくて、ラフスケッチをアートにしています。仕事でスタッフに向けてラフを描くと、ぐちゃぐちゃになるのですが、そういうのが好きです。そのなかで一枚だけすごく気に入って壁に飾ってる画があり、それを見ながら作品作りを始めました。
倉本:過去の自分が今の自分に刺激を与えたという感じのスタートだったんですね。
千原:そうですね。そのスケッチを壁に飾ったのも、見たこと無いものが出来たなという手応えがあって、それがいつか何かになるかもと思ったからです。たぶんその行為自体は、アートディレクションというよりもアートを作るということだったのだと思います。
倉本:壁に飾っているご自身のラフ・スケッチからどういう経緯で、このような作品へとなっていったのですか?
千原:このタッチの絵を描き始めたのは去年からです。もともとスタッフにイメージを説明するための絵を描いているうちに”グラフィックってこういうことなんだな”と思うことがあって。絵描きの人が描く画じゃなくて、グラフィックデザイナーが描く画という。だから画を描いてるというよりも、グラフィックデザイナーのラフをアートとして定義できないかなと思って描いています。
倉本:目がたくさんあるのは?
千原:いつも僕はラフスケッチを漫画っぽく描くんですよ。モデル撮影の時とかに、クライアントに提示するラフでも目をたくさんつけて描きます。そうやって最終的にに目の要素を足していったらこんな感じになりました。