The Mermaid
作品概要
- 制作年
- 2024年
- 素材
- 卵黄テンペラ、金箔、流木
- サイズ
- 210mm(幅)×570mm(高さ)※額装サイズ
- 特筆事項
- 作品保護のため直射日光・高温多湿を避けてください。
これやんの作品コメント
STORY
これやん:テンペラという古典技法で描くようになったきっかけは何でしたか?
楊:中国の大学では自分にあった絵の技法を見つけることができなくて、刺繍を作っていました。それでも心のなかでは絵を描きたいと思っていて、日本の女子美術大学に入学してからは、洋画の古典技法を勉強しました。その頃に先輩から横浜国立大学に務めている赤木範陸先生を薦められて、研究室に行ったのがきっかけでした。
これやん:この技法の魅力について教えてください
楊:はじめてテンペラの技法を知ったときは、新しい世界が開けた感じがしました。テンペラ技法は最初にデッサンで影を描き込んで、そこに緑、赤、黄色と三階調で描いていきます。それが私にとって、人間の骨から筋肉、肌という順で描ける感じがして、人間の全体の雰囲気を表現できると思っています。ですから、この技法で絵を描けることに幸せを感じています。
これやん:モチーフには女性やタコが登場しますね。
楊:私はクトゥルフ神話(アメリカの小説家HPラヴクラフトが創始した架空の神話体系・世界観のこと)や葛飾北斎の「蛸と海女」も好きで、その影響が大きくあります。テンペラ技法はもともと神を描く宗教画に使われていたので、神話のモチーフは親和性も良いと思っています。
これやん:タコを選んだ理由は?
楊:私にとって海の生き物たちは、とても綺麗で自由な感じがするところが好きでした。それに海の世界はまだ知られていないことが多く、未知な部分に神秘さを感じます。そのなかでもタコは私にとって綺麗な生き物であり、人間とはDNA的に見ても一番遠い存在であるのが魅力ですね。
これやん:作品を通じて伝えたいことは何ですか?
楊:力、知性、それに愛欲と神秘感です。愛欲のような人間の内側にある感情は自分にとって興味があるもので、そういった表現に挑戦しています。特にアジアの女性にとって愛欲の表現には少し怖さがあるかもしれませんが、私の作品からはそういった部分を感じとってもらえたらと思っています。






