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untitled

大谷陽一郎

作品概要

制作年
2019年
使用素材
キャンバス、アクリル、アクリル樹脂、ジェッソ、UVインク
サイズ
600mm(幅)×720mm(高さ)
販売価格¥240,000(+税)

倉本美津留のこれやんコメント

漢字を用いたグラフィカルなテイストの作品で注目を集める大谷陽一郎さん。これまではひとつの漢字のモチーフから派生するストーリーを表現していましたが、今回お持ちいただいた「」は大谷さんにとって新境地とも呼べる作品です。一文字で意味を持つ漢字を点描写的に表現し、漢字をレイヤーのように重ねて立体的に絡み合わせています。意味のある漢字を集合させることで、“無意味化”させ、印象やイメージを見る側に委ねているのがこの作品の特徴と言えるでしょう。
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STORY

倉本:大谷さんは漢字を利用した面白い表現を追求していますが、なぜこういうことをやろうと思ったのですか?

大谷:もともとグラフィックをやっていたので文字が好きでした。アルファベットは表音文字なので並ばないと意味を持ちませんが、漢字は表意文字だからひとつで観念になっていて、それを利用したら、ひとつの点として独立した、無数の意味の塊みたいなものを表現できるんじゃないかと思ったんです。

倉本:今回のお持ちいただいた作品からはこれまでにはない、新境地を感じます。

大谷:以前と違うのは、色をつけたことと、いろんな文字を使ってみたことですね。この作品には文字が何十万と入っていて、ところどころ同じ文字も入ってますが、書体や色味が違います。白いところにも文字が入っていて、インクをいっぱい載せて盛り上げています。それとこの作品では点描画に近い技法で“花”を描きました。世の中に溢れている画像はドットの集合で、印刷物も網点の集合……つまり、無数の点が集まることで意味が生まれているんですよね。それで、僕がこの作品を通してやりたかったのは、点のひとつひとつに意味を与えることでした。

倉本:なるほど、逆転の発想なんですね。無意味なものが集まって意味をなすのではなく、最初から意味を与えてしまうという。

大谷:はい。花はシンプルなモチーフですが、描かれたふたつの花を見ると文字が無数にあってどちらも使っている文字が異なり、それ自体の意味が花なのか何なのか分からなくなるという、人間の知覚の揺らぎやズレのようなものを試してみたかったんです。

倉本:作品に大量に刻まれている文字はどうやって選んでいますか?

大谷:文字の選択は僕の意図からできるだけ離れるために、コンピュータを使ってランダムに選んでいます。作品は特殊なプリントを何度も重ねて、いろんな文字がレイヤーされて盛り上がっていますが、それは別にアナログでインクを置いたりもします。ただ、そういった作業を繰り返す過程で、本来は複製されるためのデジタルフォントが、色ズレしたり途切れたりしてどんどん変化していくのが面白かったですね。

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