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眠れない

寺野葉Yo Terano

作品概要

制作年
2023年
素材
雲肌麻紙、岩絵具、アクリル絵具
サイズ
220mm(幅)×273mm(高さ)×20mm(奥行き)

倉本美津留のこれやんコメント

日本画材でポップかつ不思議な絵を描く寺野葉さんが初登場です。こちらは寝室のランプをモチーフにした作品。明かりを消す紐を持った構図でありながら、ランプの傘には眠れない人、そして絵のなかの空間を自由にいききするたくさんの羊たちが描かれています。羊の動きの流れに目を向けると空間の奥行きと時間の流れを感じられるという、ユニークな構図と発想力を持っています。
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STORY

これやん 日本画材を使いながらも、とても可愛らしいタッチですね。どんな風にこういった表現になっていったのですか?

寺野 もともとイラストっぽいものを描くのが好きでした。日本画に興味を持ったのは、私が育った町が京都だったのと両親が絵を好きだったので、幼い頃からよく美術館に行っていたのが大きいです。京都は美術館で日本画を見る機会が多くて、それがきっかけで日本画を好きになりました。大学では日本画を学び、人物画なども描いてましたがイラストっぽい表現が好きだったこともあり、それらが混ざりあって今の画風になっています。

これやん モチーフはどうやって決めていますか?

寺野 最初に人を描くか、イラストっぽいものを描くかという二択があります。今回持ってきたのはイラスト方面の作品ですが、いずれでも身の回りのものをモチーフをすることが多いです。そういったもののほうが親近感を感じてもらいやすいかなと思っています。

これやん 作品の構図が不思議ですよね。

寺野 影響を受けたのはミュシャとか昭和の頃のポスター、あとは幼い頃に観た浮世絵の作品などですね。構図が変わったものが好きだったりもします。でも、描くときはバランスは意識しますが、構図的に奇をてらっているわけではないです。

これやん 作品から感じとってもらいたいものは?

寺野 作品は物語というか、ストーリー性のある絵にしたいと思っています。例えば「眠れない」は家にあるランプをテーマにしていて、“ランプを消す”のは寝るときの行為だから“睡眠”かなと思って。そこから眠れないイメージがわき、羊がたくさん出てきて余計に眠れないという絵になりました。そんな風にイメージを連想しながらストーリーが生まれて絵になります。それと絵のなかに細かいものを必ず入れていて、例えばたくさんいる動物のなかで一頭だけ色が違ったりもします。私はお笑いも好きで、絵を見たときに笑ってほしいと思うところもあるので、そんなところも感じてもらえたら嬉しいです。