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サイトウユウヤ

作品概要

制作年
2021年
素材
ミクストメディア(曲木技法、プリント技法、アクリル、スプレー)
サイズ
250mm(幅)×400mm(高さ)×250mm(奥行き)
販売価格¥220,000(税込み)
販売応募期間:2022年1月6日〜2022年2月6日まで

倉本美津留のこれやんコメント

スケートボードを愛する現代アーティスト、斎藤雄也さんがこれやん初登場です。スケードボードや波を想起させる独特の造形に加えて、斎藤さんが体験した東日本大震災の津波のインパクトをコラージュとして表現しています。グラフィティ的なタッチからストリートな雰囲気を感じる表現ですが、震災という切り口を持った明快なコンセプトとメッセージ性を持ったアート作品です。
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STORY

倉本:とても個性的なカタチの立体作品を作られていますが、制作の原点はどういったものですか?

斎藤:14歳からスケートボードをはじめて、今ではそれが日常生活の一部になっています。若い頃、真剣にスケボーに取り組んでいたときの印象がずっと頭の中にあり、それを作品にしようと思ったのがきっかけでした。

倉本:スケボー好きな少年が、アートの表現へ向ったのはどんな流れでしたか?

斎藤:スケートボードというスポーツ自体に、クリエイティブで自己表現的な側面があります。でも、ある程度の年齢になって身体の限界が来ると、サポーターとしてショップを経営したり、運営側に回ったり、デザイン方面に進む人もいます。僕の場合は現代アートという分野にアンテナが動いたので、そこにスケートボードを落とし込めないかなと考えました。自分にとってスケートボードの意味を考えたときに、キャンバスやパネルのような一般的な画材を使う必要がないことに気がつき、アールのついた形を土台に、そこに自分の表現を載せていこうと決めました。なぜなら横ノリのカルチャーの人にとってはこの土台が象徴的な形状だからです。

倉本:アーティストを志すようになった転機は何かありましたか?

斎藤:東日本大震災です。僕は宮城県気仙沼市の出身で、震災で自宅もスケートボードをして慣れ親しんでいた土地も全部流されてしまいました。それから天災を自覚するようになり、私たちの生活があらゆる好条件のもとに成立していることを認識しました。なので、僕が作品で描いているものは“天災とどうやって共存して行くか”ということです。何を優先して人生を考えなければいけないのか、そういうことを探求して表現しています。

倉本:スケートボードと天災を結びつけたんですね。それを作品として具現化するためにどんなふうに制作していったのですか?

斎藤:作品の土台になるアールの形は、日本の曲木の技術を活用したかったので、全国の工房や製材所に相談して、独学で手法を学びました。表面の絵は直接描かずに、伸縮の効くプリント素材に印刷したものを、継ぎ目なく手で張り込んでいます。というのも、僕の実家は本屋で印刷物に囲まれて育ったので、プリント素材というのが僕にとってはすごく重要なんです。プリントだから出せる表現もありますから。

倉本:どんなモチーフを描いているのですか?

斎藤:基本的にはあらゆるものをコラージュして表現しています。椅子やパーカーを着ている人、電線、鉄塔…………東日本大震災のとき、自宅に隣町の酒屋の酒樽や車のタイヤが流れ込んできたんです。そのときに日常ではあり得ない“物の移動”を体験して、これは人生最悪のコラージュだと思いました。本来、コラージュって物と物の関係性を壊すところに面白みがあるのですが、それを自然というか、天災がやってしまっている。だから僕にとってはこの技法を使う必然性があるんです。

倉本:造形からはスケートボードだけでなく、波のイメージも感じますね。

斎藤:そうなんです。 横ノリのカルチャーが好きな人が僕の作品を見ると、それに気づいてくれますね。入口はスケートボードですけど、出口は天災なんですよ。

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