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しりあがり寿、倉本美津留が初めて購入したアート作品について語る。

しりあがり寿先生の登場を記念して、特別対談インタビューをお送りしたい。
アートを所有する楽しさを、より多くの人に伝えるためにスタートしたこれやん、サイトを見てアート作品を買おうと思っても、どんな作品を買ったらいいのか分からないという方も多いかもしれない。そこでふたりがはじめて買ったアート作品にまつわるストーリーを語ってもらった。
倉本さん、しりあがりさん、最初に買ったアート作品って何でしたか?

自分のものになったんだっていう充実感
それはすごく特別なことだと思ったーー倉本

倉本:僕がはじめてアート作品を購入したのは、ウルトラセブンの展覧会「70 CREATORS’ SEVEN」に出品されていた、しりあがりさんの作品でした。木に描かれたふたつの絵が対になっていたもので、めちゃめちゃ笑えるし平和を感じる作品に感動して、購入に至ったんです。

しりあがり:それはすごく嬉しい、ありがとうございます。あの絵はちょうど木に描くというのが自分のなかでも流行っていた時期でした。テーマが特撮モノということもあり、みなさんカッコいいSFやドラマチックなものが多くなるかなと思ったので、僕は怪獣ネタなのに民芸品調という“素朴”な感じに行こうと思っていて、ああいった作風になりました。

倉本:「これやん」は僕がはじめてアート作品を買ったときに感じた“楽しさ”を伝えたい思いもあって。ですから、しりあがりさんにこのサイトに登場してもらえたのはとても嬉しく思っています。昔からアートが好きでよく美術館に通っていましたが、美術館にお金は払ったとしても、やっぱりそういうところに飾ってある作品をもし買うとなったら、とんでもない値段だったりもするじゃないですか。例えばそれがレコードだったら、好きな音楽を聞くためにお金を出して買うのが普通ですが、それが好きな絵となると、それは美術館で見るものだという感覚がありました。僕が最初に欲しいなって思ったのはダリの絵ですが、当然買えるものではなくて。でも、しりあがりさんのこの絵を見たときも、そのときと同じ“欲しい”って衝動に駆られたんです。で、値段を見たら僕でも買える金額だったので、“よし、買っちゃえ!”って。アート作品はエディションのものもあるけど、基本的には世界に一点しかないもの。それで実際に絵を所有し、家に飾ってみたときに“自分のものになったんだ”っていう充実感は、すごく特別なことだと感じましたね。それからはことあるたびに、アート作品を買うようになりました。

将来的に(値段が)上がるかもしれないけど
そうじゃなくても“良いな”と思ったものを買うといいーーしりあがり

しりあがり:確かにアート作品を買うっていうのはある種、独特なものですよね。僕もそんなに買ったりするわけじゃないけど、安斎肇さんやミックイタヤさんの絵は買ったことがあって、見ているうちにね……すごく欲しくなってきて、誰かの手に渡ってほしくないって思うようになって、買っちゃいました。例えばミックさんの絵は同じシリーズでテイストが似たなか、そのどれを買うかずっと迷っちゃったりもして……でも気分がすごく昂揚する感じもあって不思議な体験でしたね。

倉本:確かに、最初にアート作品を買ったときの感覚って不思議ですよね。「これやん」はそうやって僕たちが体験したような昂揚感を感じてほしいというか、これまでアート作品を買ったことがないような人にも、この充実感を感じてほしいなって思っています。

しりあがり:やっぱり好きなものを見つけて買ってほしいですね。もしかしたら将来的に(値段が)上がるかもしれないけど、そうじゃなくても“良いな”と思ったものを買ってみるのがいいと思います。

しりあがり先生の作業場に無造作に置かれた思い出の品々。民族的なモチーフが印象の水色の立体物はフレディー・マーキュリーの生家があるサンジバルに行ったときに買ったお土産。そのとなりにあるハートランドの瓶は、しりあがり先生がキリンビールに務めていた際に出来たデザインという。

倉本:良い作品には“存在感”がすごくあったりしますよね。家に飾ることでそのエネルギーをもらえているような気もします。それがギャラリーなどの展示スペースではなくて独り占めできる感覚というか。絵は飾る必要があるけど、サイズもそこそこの立体物なら、玄関とかにも置くだけでもガラっと雰囲気が変わったりもしますし。普段の生活スペースが変化するというのも、アート作品を買う醍醐味だったりしますね。

しりあがり:確かに、何かよく分からないけど醸し出す雰囲気というか、作品が持つ存在感のようなものって、確かにありますね。でもそれって、誰もが感じるものではないのかもしれません。だから、ピンときたら買ったほうがいいのかも。ただ、僕の家はあんまり綺麗じゃないから、絵は買ってもしまっちゃうことも多いです(笑)。

しりあがり寿先生の作品はコチラ

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