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編集部だより Vol.14【展示レポート】山下健一郎先生 – 架空モチーフが生んだ鮮やかさ –

動物を独自の視点で捉えて豊かな色彩感覚で描く山下健一郎先生の個展「Long, Long, Long Time」が松坂屋上野店7F美術画廊にて開催されました。今回はその模様をお届けします。

山下先生は現在だけでなく過去に生息していた動物たちを背景を含めながら描いていました。今回は初めて架空のモチーフとの動物を描いた作品を展示していました。

「これまでいろんな動物を調べながら描いてきた蓄積もあり、細部まで見かけを再現する必要もないのかなと思いました。それよりも動物が持つニュアンスや気持ちを大事にしながら、見た目は好きに描くことで、画面もこれまでのように縛られずにもっと自由になると考えました」

山下先生が描く動物たちは史実に基づきながらも、動物の描き方に独自なデフォルメ感を持たせて表現しています。そのため架空のモチーフとは言え、これまでの画風の延長線上にあるような自然なアプローチにように見られました。

加えて、架空のモチーフになることで動物を描く色彩表現がより自由になったようにも感じました。シックな色彩の豊かな表現力が山下先生の個性のひとつですが、ビビッドになっても巧みなバランス感に、先生の新たな魅力を感じることができました。

「どうしても現実の色味に引っ張られるところはありますよね。でも、モチーフが架空なら、同じ青でも海や空を表現しなくてもいい。やっぱり思うだけじゃ描けないこともあるんです。画が仕上がりに近づくにつれて、思ったよりも辻褄が合ってしまうな感覚って、絵描きなら誰でもあると思っていて。今回はその根本から変えることで色彩の階調を上げられて、こういう画が描けたのかなと思います。いつもの感覚が通用しないぶん時間はかかりましたが、描いていて楽しかったです」

「Long, Long, Long Time」
会期:2025年10月1日~10月7日
会場:松坂屋上野店7F美術画廊

 

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文・写真:これやん編集部(2025年10月5日)

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