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隕石 01

角文平Bumpei Kado

作品概要

制作年
2012年
使用素材
石、鉄
サイズ
110mm(幅)×350mm(高さ)×100mm(奥行き)
特筆事項
角先生の作品は掲載から1年を過ぎた場合、価格が変動する場合がございます。
販売価格¥ASK(税込み)

これやんの作品コメント

自由でユーモアのある発想力と繊細な造形美で「岡本太郎現代美術大賞展」特別賞の受賞経験もある角文平さん。今回お持ちいただいたのは“石”をテーマにした作品。道ばたに落ちている石が果たしてどこからやってきたのか、そのストーリーを与えたのがこの“隕石”シリーズの作品です。拾った石の形状に合わせ、こちらには鉄製のプロペラを付けることで、どこかから飛んでやってきたという意味合いを持たせています。なんでもない石ころを手を加えることでストーリー性を持たせ、全く違う見え方を持ったアート作品へと見事に昇華させています。
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STORY

倉本:角さんのユニークな作風へと至った過程について教えてください。

角:僕が通っていた武蔵野美術大学の工芸科はすごく自由な気風でした。伝統工芸に基づいて器を作ったりしている方もいましたが、僕がいた金属工芸は金属をモチーフにアートをやる先輩が多かったんです。僕自身、何の素材でも良かったのですが、変な人がいる所に行きたいということで最終的に金属を選びました。工芸科なのに自分の表現したいものを学校のルールからハミ出してやっている感じがく良くて。僕が今やっていることも、その頃の延長にあるというか。アートはわりと自由なものだという所で表現しようと思っています。

倉本:以前に角さんのコロコロコミックを使った作品を観たときに、すごく分かりやすいなと思いました。 ”小さい頃から大好きで”という愛が作品に昇華されていったようにも感じられました。そういった作品の元となるイメージはどうやって着想していくのですか?

角:日常に溢れているちょっとした面白いことの積み重ねなんです。例えば気になったことが複数あると、突然それらが組み合わさって変なものが自分の中でできあがって作品になります。モチーフは木彫りの熊のように本当に日常にありふれたものから選んでいます。定番中の定番だけど、今はあんまりいらなくなったようなものですね。

倉本:何で木彫りの熊をみんなが持っているかって不思議ですよね。

角:不思議ですよね。でも、面白いことに熊って家のなかでの置き場所がすでにあるんですよ。それに対して、立体のアート作品ってなかなか置き場所が無かったりもして。この熊の作品ならそれに取って代われるなと(笑)。

倉本:既製品を使った表現というのも特徴的だとおもいます。

角:最近はそれがすごく多いですね。ピッタリ来る既存品があればそのまま使いますが、自分のイメージにある既存品を作って、そこから作品に変えていくこともあります。既製品ってその物の歴史というか、意味合いがもうすでにあるじゃないですか。でも、それを覆したり、さらに意味をもう一個加えたりもできる。そういうことができるから既製品を使っているのかもしれないですね。

倉本:なるほど物のストックがあって、そこにコンセプトが入ってくるという感じですか?

角:そうですね。コンセプトありきで形を考えていくことはあまり無いです。熊とか、芽とかのように常にストックが何個かあって、それをかけ合わせたときにコンセプトがちょうど出てくるような感じですね。僕の場合、それが腑に落ちた時に立体作品になるんです。