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Play time

安西泉

作品概要

制作年
2018年
使用素材
エッチング、雁皮紙、ハーネミューレ紙
エディション
3/7
サイズ
90mm(幅)×120mm(高さ)/イメージサイズ
220m(幅)×275mm(高さ)/額
特筆事項
ディクディク。40cmほど。小鹿に見えるがウシ科。群れは作らずに多 くてもペアで暮らすため天敵から隠れやすいように小型化した。
販売価格¥20,000(+税)

倉本美津留のこれやんコメント

科学雑誌「ニュートン」の専属イラストレーターとしても活躍した安西さんが描く動物は、写実の究極のような表現です。「Play time」シリーズは写実する対象物が希少種や新種であり、それらをエッチングという長期保存できる手法で描いて“残す”という、コンセプチュアルで面白い作品ですね。
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STORY

倉本:安西さんの作品を見ていると、まるで動物の生態まで把握したようなリアリティを感じます。科学雑誌「ニュートン」の専属イラストレーターをしていた時期もあったんですよね。

安西:はい、もともと図鑑が好きだったので、夢が叶ったと思いました。ニュートンは専門の学者さんの校閲が入るので、例えば恐竜だったら“足の指の第一関節の長さが違う”という指摘が入って、修正して……というやりとりを100回以上重ねて描きあげます。それによって空想ではなくて、現時点でのリアルな恐竜が描けるので、それが私には嬉しかったです。

倉本:それでこんなにもリアリティを持たせられるんや。ある意味、安西さんは動物の造形に最も詳しい人でもあるんやね。それで、現在の銅版技法というスタイルに行きついたのは?

安西:もともと版画に興味があり、学生時代はリトグラフを専攻していました。銅版よりも細かい描写に長けたリトグラフですが、学生の頃はCGを使用してさらに細密な描写方法を研究していました。そんな学生時代から原点回帰して自分の手仕事で描きたいと思ったのが、銅版をはじめたきっかけです。それに、私が子供の頃から好きな図鑑って、昔は銅版を刷って作られていて、それを今の時代にやりたくて。

倉本:本当に好きなことが、そのまま続いているんやね。このPlay timeシリーズは、これが銅版画なんだと驚いてしまいます。銅の板にこの細かい線を描いていくわけですよね? いや、描いたというかまるで写真のように感じます。

安西:Play timeは基本的には絶滅危惧種や新種ばかりを描いていて、数が少ない動物なので刷る枚数も少なくしています。このシリーズは、江戸時代に“トラやゾウやクジラがきた”って大騒ぎになったのと同じで、私も初めて見る動物を見て大騒ぎして、“この品種の動物、知ってる?”という投げかけでもあります。作品を見たみなさんにも、自然の造形や不思議さに右往左往してほしいと思っています。「ディクディク」は40cmくらいの鹿で博物館で見て描きました。“こんなちっちゃい鹿見たことないから、描かないと”って気持ちになったので、作りました。見所としてはやっぱりプロポーションですね。これは博物館で見た剥製のポーズをそのまま描いています。

倉本:話を聞くと、実はすごくコンセプチュアルですね。

安西:レンブラントの銅版がまだ展示されているように、銅版は丈夫で100~200年という年月でも保存できます。ですから今、新種と呼ばれている動物たちが100年後には繁栄しているのか、もしくは絶滅してしまっているかを含めて、この時間を残しておきたいです。

倉本:だから銅版なんですね。

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