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イカムネ・カラー

くるはらきみKimi Kuruhara

作品概要

制作年
2023年
素材
紙、油彩
サイズ
160mm(幅)×210mm(高さ)

倉本美津留のこれやんコメント

人形作家・油絵画家として活動するくるはらきみさん。こちらの作品はまさにイカムネ襟のシャツがテーマになっていますが、もともと中原中也の詩にも出てくる、“イカムネ・カラー”という言葉がずっと気になっていたというくるはらさん。この言葉がシャツであったことを知って衝撃を受けて、思わず描いてしまったのがこの作品です。くるはらさんらしい柔らかいタッチと、人物からは人形的なテイストを感じます。
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STORY

倉本:絵の世界に入ったのはどういったきっかけでしたか?

くるはら:美術が好きで中学・高校は美術部に入っていました。人物画が好きでしたが、人を描いても“人形みたいなだね”と言われることもあったので、人形にはずっと親近感がありました。

倉本:美術大学の在学中から人形を作るようになったそうですね。

くるはら:子供の頃から人形が好きで、操り人形を作ったりしていました。本格的にはじめたのは、人形作家の四谷シモンさんが「人形愛」という写真集を出されていて、そこで人形表現の面白さに惹かれたのがきっかけです。“ゴム引き人形”という関節がある人形を作り始めたのですが、もともと宗教画が好きで、そういった絵画のモチーフを立体化したいと思っていました。

倉本:今回はもとになった人形を見て絵を描かれていますが、人形を作るときはスケッチなどがあって、そこから作り始めるのですか?

くるはら:いや、人形を作るときはスケッチもなく、なんとなく手を動かしながら作っていきます。住んでいる場所は自然が豊かなので、そういった景色や植物を見たとき、本を読んだときなどに思い描いたイメージがもとになっていることが多いですね。

倉本:人形を作るうえでこだわっているところは?

くるはら:塗りですね。人形の下地はオーブン陶土で成形して、そのうえに油絵を何度も磨き塗りしながら、艶を出していきます。あとは人形に着せる服も手縫いで作ったり、あとは髪も植えたりするのですごく時間がかかります。人形は1年間で作れても数個くらいですね。