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すくい

横田紗礼Sara Yokota

作品概要

制作年
2022年
素材
キャンバス、アクリルガッシュ
サイズ
220mm(幅)×273mm(高さ)×17mm(奥行き)
販売価格¥36,300(税込み)

倉本美津留のこれやんコメント

ビビッドな色彩感覚で力強い眼差しを持つ人物を描く気鋭の作家、横田紗礼さん。この作品は横田さんが日本の伝統画を調べるうちに地獄絵の表現に惹かれた頃に描いた一枚です。モチーフは地獄で罪人を責める獄卒で、名前は東横ちゃん。地獄をモチーフにした作風のなかで、はじめて生まれたキャラクターを描いています。タイトルは横田さん曰く「獄卒の残虐な行為は、実は罪人の救いのためにやっていることを知って“それってめっちゃまっすぐな気持ちじゃん!”って感動したんです」とのこと。キャラクターのまっすぐな瞳の眼差しにも横田さんの気持ちが表われています。
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STORY

これやん:画を描き始めたのはいつからですか?

横田:幼稚園に入る前からですね。小中高のクラブ活動も美術で大学も美大、そして今は作家をしているので、ずっと画を描き続けています。

これやん:どのようにして、今のような雰囲気の画を描くようになったのですか?

横田:いろんな変遷がありました。最初は少女漫画が好きで、そういう画を描く時期が長く、その後に大学ではもっと強くデフォルメした10歳くらい女の子をモチーフにカラフルな色彩で描いていました。大学2年生の頃にターニングポイントがあり、初めて銀座で展示に参加することになったのですが、その頃いろんな画風が描けるようになろうと思っていて、美人画っぽい感じのラフスケッチをポートフォリオに入れていました。それを見た展示のプロデューサーの方に“こんな感じで美人画を描いたら”と言われたのがきっかけで、そこから2年半くらい美人画を描く時期がありました。

これやん:それは大きな転換ですね。

横田:でも、美人画を描き続けるうちに“これは私の絵柄ではないぞ”と思うようになりました。美人画を描いていた頃は“儚さ”を表現していたのですが、それよりも私は強さとか、やりたいことを貫き通す芯の通った人物を描きたいんだってことが分かって。あらためて自分の画風を模索して、以前のカラフルでデフォルメしていた頃と美人画のテイストが混ざり合って、今の画風に至っています。

これやん:確かに、アニメっぽさのなかに美人画の要素も感じますね。

横田:まだ模索中ですが、瞳の描き方も色の強いリングを入れることで私らしさが表現できるようになったし、あとは下睫や眉毛が好きで、一本ずつ描いたりしているのは美人画の頃に培ったものです。最近は傷だらけの女の子を描くことが多いのですが、絆創膏や包帯は傷つけられたというわけでなく、一生懸命に生きている証しとして描いています。綺麗に作り込まれたものってちょっと嘘くさいし、それよりも人間臭いもののほうが私は好きです。自分のなかでも興味や対象がどんどん移り変わっていくので、その都度描きたくなる気分に正直に画を描いています。