ヤマネコダスト
作品概要
- 制作年
- 2011年
- 使用素材
- 消しゴムのかす、酒瓶
- サイズ
- 20mm(幅)×30mm(高さ)×30mm(奥行き)/立体
- 特筆事項
- 購入の際には、同じタイプを再制作させていただきます。
これやんの作品コメント
STORY
倉本:平面作品を消して、立体作品を作るのに至ったのはなぜですか?
入江:昔からSF映画とか小説、ホラーが好きで、小学生になる前に「ザ・フライ」という映画を見て、次元移動装置に影響されました。もしかしたらそこから発想が来たのかもしれないです。二次元の世界を現実に持ってくるということがやりたくて。どうやったらそれができるかいろいろと考えてて、紙をくしゃくしゃにして立ち上げるとか、タオルをほぐしたりしていました。それで消しゴムを使ったら絵も消えて、色が消しゴムのカスとして出てきたので、これを組み立てたら何かできるんじゃないかと思って、大学の卒業制作の時にはじめて作りました。
倉本:入江さんの手法は誰もやったことがないものだと思いますが、自分が納得するものができるまではどんな感じでしたか?
入江:最初は消す対象に“似せなきゃ”と思って、1~2センチの小さい肖像みたいなものを、半年くらいかけてや作っていました(笑)。でも、それから10年ぐらいやってて、だんだん悪知恵みたいのが働いてきて、今はより効率よく作れるようになりました。
倉本:消す対象の絵に色がついている時は、色ごとに抜いていくのですか?
入江:はい、色ごとに抜いてまとめておきます。けど、最近は作業も機械化が進んでいて、ルーターに消しゴムを付けて消して、消しかすをねる時はパスタ・マシーンを使っていて、これでねるとちゃんと纏まるんですよ(笑)。
倉本:ちなみに作品を作るのに向く消しゴムの種類ってあったりしますか?
入江:はい。「まとまるくん」と無印良品の消しゴムです。環境に配慮したものと化石燃料が原料の消しゴムを混ぜると、粘土状になってちょうどいい感じになります。
倉本:消したい対象物はどういう風に決めているんですか?
入江:展覧会に合わせて決めていくことが多いですね。最近だとまず物語を書いて、それに沿う内容になるような掛け軸を買ったりしています。あとは、ここに描いてあるのを出すというのだけでは物足りなくなってきたので、2つのものを混ぜたりしています。例えば善と悪のキャラクターを消して、新しい1体のキャラクターを作ったりしています。