「おだやか」という言葉自体、あまり取り組んだことのないテーマでした。普段の作品の延長線で描けたらと考えていたときに、最近描いている招き猫と、以前描いたことのある如来様でいこうと思いました。人間は猫を見ると気持ちが穏やかになると思います。ただ、僕は猫を消費しておだやかになるよりも“ねこ様”として崇めることで、おだやかな気持ちになる感覚を持っています。ということで、拝む対象としての如来様とねこ様がドッキングした様に描きました。今回のように、先にテーマが決まっていると、自分では作れない価値の創造が出てきます。そういった意味でも、新しい発見ができたのは良い出会いでした。自分が描いたと言うよりは、これやんさんに描かせていただいた作品です。