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ヘビノキグルミヒメ

永島信也Shinya Nagashima

作品概要

制作年
2021年
素材
黄楊、水晶、岩絵具、ラメ、鹿角、水牛角
サイズ
35mm(幅)×58mm(高さ)×33mm(奥行き)
販売価格¥407,000(税込み)

倉本美津留のこれやんコメント

伝統的な装飾品でもある根付を現代の感覚で制作するアーティスト、永島信也さんの作品をご紹介します。江戸時代より “提げ物”を持つときに留め具として使用された根付ですが、永島さんはそこにアニメやフィギュアのテイストを盛り込んでいます。黄楊(つげ)といった昔ながらの素材と今っぽいキャラクターのマッチングがなんとも個性的な作品です。
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STORY

倉本:立体作品を作るようになったきっかけは何でしたか?

永島:子供の頃から食玩が好きで粘土で作ったりしていました。中学生のときバス釣りがブームになって、ルアーを自作で作ってみたら道具が手に馴染んで、木を削るのがすごく楽しかったんです。もともと小さいものを作るのが好きでしたね。

倉本:現在の永島さんが制作されている“根付”も小さいものを追求する世界ですよね。

永島:美術工芸科で立体を専攻していた大学時代は大きなものを作っていましたが、同時に小さめの動物のアクセサリーを作っていました。モチーフとしても根付の方が合っていたので、こっちのが自分には向いているかなと。根付は『ギャラリーフェイク』という漫画で知り、大学卒業のときに根付関連のギャラリーにコンタクトを取って採用されたのを機に、本格的に根付の制作を始めました。

倉本:作品にはアニメのキャラクターっぽい感じもありますね。

永島:リアルな人物よりも漫画やアニメが好きで、幻想的でフィギュアっぽいものを作りたいと思っていました。実家が喫茶店を営んでいたので週間少年雑誌の「ジャンプ」「サンデー」「マガジン」がいつも手元にありました。でも、小さい頃から立体が好きでしたから、漫画家にはなろうと思いませんでした。かといってフィギュア作家にもならなかったのは、木を彫ることが自分にとっては重要なんです。僕は島根出身で神話が子供の頃からすごく身近にあり、出雲神話の天照大神やスサノオ、妖怪やドラゴン、そういうものがインスピレーションになっています。

倉本:使っている素材も独特ですね。

永島:だいたいは根付で使われる素材ですが、木の部分が黄楊(つげ)、白目の部分が鹿の角、黒目が水牛の角……といった自然素材を使っています。昔から根付はその時々の文化を反映したものなので、それを現代に表現することに興味があります。