けっこう難しかったですね。「マジで」という言葉からイメージを広げて作品をつくるのは難しいなと。僕が普段から制作している石とガラスを組み合わせた作品は、自然と人間がどう共存していくかをテーマにしていますが、この作品コンセプトを作り上げるなかで自分としては“マジで”と思ったことがあり、それを誇張して作品にしてみました。

作品のタグに描かれた数字は、地球の歴史を1年に見立てた“地球カレンダー”で原生人類が出現した時間です。12月31日午後11時37分ーーこのことを知ったときに僕は“マジか”と思いました。タグに数字を見せることで自然と意味を考えてもらえるかなと思い、この見せ方を選びました。

石は地球誕生時からある自然物質で、ガラスは人が誕生してから生まれた人工素材です。地球カレンダーによると人の一生は0.5秒程度で、この作品のガラスが光できらめく一瞬と同じ。そう思うとついつい自然の大切さを忘れがちになってしまう僕たちも、この作品があることで自然を思い出し、謙虚に生きられるのではないかと思っています。