「いらっしゃいませ」と聞いて、かなり聞きなれている言葉で、近年どんどんと安っぽくなってきている言葉って感じました。イメージとしてコンビニの店員さんが事務的に顔も見ないで、音だけで反応して言ってたり、AIや自動音声で「いらっしゃいませ」と言うのが浮かびました。そして、本来は人の目を見てきちんと言わないといけない、大事な言葉なのではと思いました。どんどん本来の言葉の意味が薄らいでいるようで……。
僕の印象ではよく行くバーがあるのですが、そこに入るとすごく居心地がよく、そこのマスターの醸し出す雰囲気、その空気感が直接的に「いらっしゃいませ」を聞かなくても安心でき、それが本当に安心できる「いらっしゃいませ」だなぁと。
面と向かって言うよりは、知らない人に向かって空気感を出して、どうぞこの世界を見ていってくださいといった感じです。 僕の作品のコンタクターシリーズで表現しました。コンタクターに小さい仔たちが4体ついているのですが、目線が皆違っていたりして、あんまり見る人を意識していない様子を感じてもらえたらうれしいです。