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Emotional Virus

広垣彩子Ayako Hirogaki

作品概要

制作年
2019年
使用素材
ガラス棒、ミクストメディア
サイズ
110mm(幅)×120mm(高さ)×110mm(奥行き)
販売価格¥99,000(税込み)

これやんの作品コメント

国際ガラス展での大賞経験もある広垣さんは、棒状のガラスを用いて個性的な作品を作っています。今回紹介するのは“エモーショナル・ウイルス”というシリーズの作品で、喜びや悲しみなどの感情を独特のフォルムで表現しています。密集する細い棒状のガラスが物体と空間の境界線を曖昧にしていて、まるで空間に漂うウイルスのようにも感じられる不可思議な作品です。
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STORY

これやん:広垣さんの作品は一見、どんな素材で作っているの分からない不思議さがあります。ガラスの専門学校を卒業されていますが、ガラスを好きになったのはどんな経緯でしたか?

広垣:物心がついたときに、海の浜辺に落ちているシーガラスに見て感動したのがきっかけです。最初はただの石ころだと思って拾ってきたものが、水に触った瞬間に透明になり、衝撃を受けました。それからガラスと言う素材に惹かれて、その頃から将来はガラス作家になろうと思っていました。最初は吹きガラスの作家になるつもりでしたが、学校に入って学んでいくうちに、どんどん違う方向にいきました。

これやん:この作品はウイルスを表しているんですよね?

広垣:はい、エモーショナル・ウイルスです。“もし自分の感情がウイルスのせいだとしたら”というコンセプトです。感情って人から人へ移ったりするじゃないですか? 例えば隣で悲しんでいる人がいて自分も悲しい気持ちになったら、感染してるのかと思ったんですよね。科学的には実証されていませんが、何かあるんじゃないのかなと。

これやん:感情の“感染”なのですね。

広垣:ポジティブなものから悲しいものまで、いろんなウイルスがありますが、それをガラスで作るのが面白いんです。形状の実験もしたくて、いろんなフォルムのバリエーションで感情を表現しています。喜びも悲しみもどれも大切で、私は感情のように人から生まれるものに興味があります。

これやん:感情をカタチとして表現しているのですね。

広垣:憎しみとか悲しみのウイルスは、もう少しそのイメージに寄せて作りますが、ナチュラルでベーシックなものだと、体と心が合わさったような形になることもあります。