「ウケる」は、笑っちゃうようなことに対して普段から使う言葉ですが、改めて意味を考えたときに、“受動”の言葉だと感じました。そこから「ウケる」を“受け入れる・受け止める”と解釈し、ただ笑えるという意味ではなく、今の時代性を表現できるのかなと思いました。こんな時代だからこそ、他者を受け入れることがイメージできたら良いので、両手を広げたお相撲さんのモチーフを描きました。
見て欲しいところは、腰回りが透けているところです。この作品は私が普段から制作する”擬音態画伝”シリーズの一作品で、”べっくり”というオノマトペをテーマにしています。これは人が太っているとか、安定感があるという意味ですが、太った人がドシっとして受け止めるだけでは面白くないので、こんな風に透けさせてみました。あとは、顔のタッチをあまり飛ばさずにしっかりと残しているところや、背景のテクスチャーも見てもらえたらと思います。