このお題をもらったときに“私の口癖だ”と思って、すぐにイメージが浮かびました。この作品は浮世絵の表現と現代の家電製品を組み合わせた“家電図”という私のシリーズの、2020年一番最初の作品として制作しました。歌川国芳の「相馬の古内裏」という、大きなドクロがにゅっと登場する絵がありますが、そのゾワッとする怖さや人の欲深さといったものをおもしろおかしく描けたらな、と思いました。冷蔵庫のなかから見ている構図で、ドクロの代わりに食欲旺盛な中学生、瀧夜叉姫がパフェ、武士たちがおにぎりになっています。この中学生はほぼ自分ですね。ひと言のテーマで作品を考えたことなかったので刺激的でした。食べ物を描くとなんだかお腹が減りますね（笑）。見る人の食欲を刺激できたらいいなと思っています。